クリアランスについて


 クリアランスとは、抜きパンチの刃先径とダイの刃先径の寸法差を言います。
 通常クリアランスを指示する場合には
 1.両側クリアランス  2.片側クリアランスの2通りの指示方法があります。




1.両側クリアランスはB−A
2.片側クリアランスは(B−A)÷2


 

 適正クリアランスの目安

両側クリアランス=板厚 X クリアランス係数
材質 クリアランス
係数
剪断抵抗
(kg/mm
引張強さ
(kg/mm
冷間圧延鋼鈑 (SPC) 0.15 26以上 28以上
熱間圧延鋼鈑 (SPH)
構造用鋼鈑 (SS400) 0.2 33〜42 41〜52
ステンレス鋼鈑(軟質) 52 66〜70
〃    (硬質) 56 NIL
アルミニウム (軟質) 0.1 7〜11 8〜12
〃    (硬質) 13〜16 17〜22
銅    (軟質) 18〜22 22〜28
〃    (硬質) 0.15 25〜30 30〜40
黄銅   (軟質) 22〜30 28〜35
〃    (硬質) 0.2 35〜40 40〜60

[参考]
1.厚板(3.2tを超える)の場合は、上の計算結果X1.4程度を目安として下さい。
2.左表にない材質は、剪断抵抗・引張強さを参考にお求め下さい。
3.お手元にワ−クが有る場合には、実際抜き加工を行い、下表を参考に適正クリアランスを}お求め下さい。
4.機械の仕様によって最小クリアランスが決まっています。機械の仕様書も合わせてご確認下さい。

 クリアランスと製品との関係


クリアランス 適正
抜き面
(抜きカス)
の状態
抜きダレ
剪断面
破断面
カエリ
ソ リ
寸法精度 悪い 良好 良好
備 考 カス上りに
悪影響。
NIL 抜き荷重
増大。
金型クリアランス
クリアランスについ

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